リスクヘッジとデリバティブ

デリバティブ評価が重要なわけ

当社のリスク管理の考え方

サービスメニュー

小冊子お申し込み

無料メルマガ配信中

-マーケットリスクから会社を守る-
リスクニュートラル公式メールマガジン

イメージ

金利上昇、価格高騰に左右されないリスクヘッジを考えるガイドブックメルマガ。
購読お申し込みはこちら

御社名 :
お名前 :
メールアドレス(必須) :

デリバティブ取引で損をしないためには

ご案内

トピックス

コンサルタントの紹介

マーケットリスク管理コンサルタント 倉井健一

プロフィール写真

為替リスク、マーケットリスクにフォーカスし、輸出入業者が抱える問題を、評価・分析・レポーティング・コンサルを通して具体的なアドバイスで解決に導きます

プロフィールはこちら

企業のマーケットリスク対策の必要性

デリバティブでお困りの企業の経営者の皆様へ

企業収益を左右する為替リスク

海外への輸出または海外からの輸入を手掛けていらっしゃる企業の経営者の方にとって為替リスクは経営の安定をおびやかす頭の痛い問題です。
輸出を主に営む業種の方にとって円高は売上の減少につながりますし、輸入によって原材料を調達している業種の方にとって円安はコストの増大となって収益を圧迫します。

例えばトヨタ自動車は円高が1円進むごとに営業利益が350億円減少すると言われています。
また原油や天然ガスなどの燃料を海外からの輸入に頼っている東京電力では1円の円高で営業利益が140億円増えると報じられています。
規模の大小を問わず為替のリスクにさらされている企業にとって為替リスクの管理が重要な経営課題であることはあらためて述べるまでもありません。

為替デリバティブはこのような悩みを持つ経営者の方々に為替リスクを管理する手段を与えてくれます。
例えば先物のドルを売却しておけば将来受け取るドル建ての輸出代金が円高で目減りするリスクを回避することができます。
逆にドル建ての支払いを抱えている輸入業者が円安による円建ての支払金額の増大リスクを回避するには、先物のドルを購入しておけば良いのです。

このように一見便利な為替のデリバティブですが、デリバティブを契約することはすなわち為替相場によって激しく価値が変動する商品を購入することと同じです。
間違った利用をすれば損失によって会社の資本を毀損して逆に会社の経営基盤を損なう事態も考えられます。

企業を破綻へ追い込むデリバティブ取引

為替デリバティブ取引の失敗事例-その1
(株)村井商事 繊維製品卸 2012年2月10日事業停止、自己破産申請

同社は昭和61年創業の化繊・合繊系織物生地の卸や婦人服・子供服の製造・卸会社。
アパレルメーカーや繊維商社を主な取引先とし、中国に生産子会社を多数保有するなど事業を拡大していた。
しかし、為替変動リスクを抑えるために行ったデリバティブ取引で損失を計上すると業績が悪化したため、やむなく事業継続を断念し今回の措置に至った。

為替デリバティブ取引の失敗事例-その2
シコー株式会社 精密小型モーター製造 東証マザーズ上場
2012年8月10日民事再生法の適用を申請

同社は、1974年(昭和49年)6月に創業、1976年(昭和51年)7月に法人改組した各種精密小型モーターの製造販売会社。同社が開発・設計し、製造は中国の子会社が担当している。
携帯電話のバイブレーター用の精密小型振動モーターを開発するなど携帯電話向けの受注で業容を拡大、2003年12月期には年売上高約42億2100万円を計上し、翌2004年8月に東証マザーズに上場した。
その後は携帯電話カメラのオートフォーカス用リニアモーター用の小型振動モーターで実績を積み上げ、米アップル社のスマートフォン「iPhone」に採用されたことで、2010年12月期には過去最高の年売上高約137億8300万円を計上していた。

しかし、2007年から始めた為替デリバティブがその後の円高進行で評価損が発生、断続的な赤字決算の要因となっていた。2012年12月期の第1四半期決算は販売単価の下落に加え、原料費や中国の人件費の上昇で、売上原価が売上高を上回る売上総損失を計上。「継続企業の前提に関する注記」(ゴーイングコンサーン)がなされたことで、金融機関と締結しているシンジケート・ローンの財務制限条項に抵触し、資金調達環境は厳しさを増していた。資金繰りが悪化するなか、今年6月以降取引先金融機関との間で再生の方針について協議する一方で、スポンサー選定を進めてきたが本日付でミネベア(株)(東証1部)との間でスポンサー契約を締結、同社支援のもと再建を目指すこととなった。

負債は2012年7月末時点で約85億945万1823円。

事例その1について

最初の事例は中国など海外に生産子会社を持つ繊維製品の生産販売を手掛ける業者の例です。
中国で製品を生産して輸入するため外貨を定期的に支払っていると思われます。
支払いをドル建で行っているとすると円安ドル高をヘッジするためには先物で円を売却してドルを購入することが必要です。ところがこの取引が昨今の急激な円高で大きな含み損を抱えたと考えられます。

事例その2について

2番目の事例は海外にモーターなど工業製品を輸出している製造業です。
モーターなどを輸出した代金を外貨のドルで受取ることから、円高ドル安を警戒する必要があります。
最初の事例とは逆に先物でドルを売却して円を購入することで円高ドル安をヘッジしていたと考えられます。
その後実際に円高ドル安になったわけですからこの取引自体からは利益が生じるはずです。
なぜ評価損が発生し会社の経営を圧迫するようになったのでしょうか。

考えられる理由としてはノックアウト条項付のオプション契約を金融機関と締結していたのではないかということです。ノックアウト条項とは事前に取り決めた一定の為替レートに達した場合にオプション契約そのものが消滅してしまうものです。契約時に想定していた以上に円高ドル安になったためノックアウト条項で定めた為替レートに達してオプション契約が消滅、結果としてヘッジがまったくない状態になってしまい円高ドル安の影響をまともに受けてしまったと考えられます。

デリバティブ取引のカラクリ

実際のところ、状況はこれほど単純でない可能性もあります。
仕組債または仕組預金と呼ばれる商品が金融機関から多数販売されているからです。

例えば為替レートが90円を上回って円高になれば5%の金利を金融機関から受取ることができますが、95円を下回って円安になった場合は3%の金利を支払わなければいけないというような金融商品です。
これらの金融商品の裏側には必ず通貨オプションが隠されています。

逆に言えば預金(または債券)と通貨オプションを組み合わせることによって様々なペイオフ(受払いキャッシュフローのパターン)を作り出せます。オーダーメードで会社ごとに財務上のニーズを満たすようなペイオフを生み出す商品を設計することだって可能なのです。

契約した企業が必ず儲かる商品やリスクのない商品は存在しません

ただ注意していただきたいのはどんな金融商品であっても契約した企業が必ず儲かる商品やリスクのない商品は存在しないということです。その前提のもとで契約条件とリスクを良く理解すること、財務と経営に与える影響を評価することが何よりも大事です。

リスクを減らすために為替デリバティブを取引したはずが
結果として多額の損失を発生させ経営を圧迫することが無いようにしなくてはなりません。

金融機関とデリバティブ取引

逆に販売する側の金融機関にとってデリバティブとはどのような商品なのでしょうか。
まず、金融機関は顧客である企業に為替デリバティブを販売した場合、必ずヘッジをします。
従って顧客の損失が金融機関の利益になったり、顧客の利益が金融機関の損失になるような利益背反の関係にあるわけではありません。
また、為替の動きを予想して顧客が損するような商品を売りつけているわけでもありません。

では金融機関はどのようにしてデリバティブ商品から利益を確保しているのでしょうか?

それはデリバティブがオーダーメード型の商品でほとんど流通していないという事実と関係があります。
顧客は同様の金融商品が多数販売されていれば価格を比較して安いものを買うという行動を取ることができますが、選択肢が無ければ提示された商品を提示された価格で購入するしかありません。
そもそもデリバティブは仕組みや本来の価値がわかりにくく価格自体が不透明である場合が一般的です。

金融機関はそこを利用して本来の価値よりも高い価格でデリバティブを顧客に販売して利益を確保します。
中にはゼロコストといって契約時に手数料を支払わなくても良い商品も存在します。
しかしその場合でも手数料は金融商品の中に目に見えにくい形で埋め込まれています。
手数料を取らない金融商品は存在しないのです。

例えば、日立製作所の株を購入する場合、国内最大手のA証券から買っても新興ネット証券のB証券から買っても支払う購入代金は同じです。これは日立製作所の株式が東京証券取引所で集中して売買されているため誰が注文を取り次いでも取引条件は変わらないからです。

デリバティブの本当の価値を知るのは難しい?

株価の動きは常に公開されていますし、株価操作には厳しい監視の目が光っています。
一方、デリバティブには一部の商品を除いて一般の人々に公開された市場というものが存在しません。
特に各金融機関が独自に開発したオーダーメード型のデリバティブについては市場がまったく存在しないので顧客の企業にとってそれらの本当の価値を知ることは非常に困難です。

このようにデリバティブについては金融機関と企業との間で情報の非対称性が存在します。
金融機関はデリバティブ取引の価格評価の方法やリスク特性について相当の知識やノウハウを持っていますが、同じ取引を契約する側の企業にはそれらが欠けた状態のままでいる場合が多く、それがデリバティブ取引で失敗するひとつの大きな要因になっています。

クライアント企業の要望に良く耳を傾けて、適切なアドバイスをいたします

お問い合わせ・無料相談のご予約は、お電話または、メールにてお気軽にどうぞ

電話・メールの前に必ずこちらをクリックしてください

このページの上部へ